ニキビができた後にしこりが出来る理由について
肌は皮下組織の上に真皮があり、さらに表皮が上に重なって層になったもの
で表皮の一番上、つまり表側にあるのが角質です。
角栓と呼ばれるものはこの角質と皮膚が混じり合ってできていて毛穴を
ふさぐことがあり、この角栓を栄養としてアクネ菌が増えてしまうと
血液中の白血球や免疫細胞はアクネ菌から体を守るために反撃を開始して、
炎症が起こり毛穴は赤く腫れてきます。
これが治まらずさらに悪化すると、白血球は毛穴の壁の皮膚組織まで
壊してしまうことになり炎症はその皮膚組織まで及んで痛みも出ます。
この段階で皮膚にできるのが硬いしこりのようなもので、その部分の炎症が
長く続いたり何度も繰り返したりするとさらに真皮や皮下組織にまで
影響が及んでしまっているそうです。
ようやく炎症がおさまってくると少しでもダメージを回復しようと再生機能が
働き始めますが、ここにも落とし穴があります。
真皮を修復するために必要なコラーゲンやエラスチンなどを生み出す線維芽細胞が、
受けたダメージによって異常に再生してしまうことがあり、そのため細胞が過剰に
作られてニキビ跡が盛り上がったしこりになってしまうのです。
本来はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを作り出し、古くなったそれらの
分解までを行って真皮をみずみずしく保つ線維芽細胞ですが、しこりになってしまえば
自然にまかせた治癒を待つと数年から数十年の年月がかかるといわれています。
肌質によっては消えずに残ってしまう可能性もあるということですから、
傷が残りやすい体質の方は早くからの処置をおすすめします。